ストーカー被害を受けていた女性Aの家族が殺害されるという痛ましい事件が起きました。2011年12月の出来事です。
ストーカーを行うような人物のため、他責の思い込みによって起こされた事件でした。
度重なる警察からの注意等を意に介さず、自身の欲望を追い求めたために起きた事件とも言えます。
事件の概要
被害者女性Aと加害者Bはインターネットサイトを通じて知り合いました。
交際を始めて1年ほど経過してから同棲を始めるとAに対しての強い束縛が始まりました。
勤務先の出来事を10分間隔で報告するように求めたり、家族との連絡を取らないよう求め、
ついには連絡が遅い事や帰宅が遅くなった事を理由に殴る蹴るなどの暴行を加えたのです。
このような状況のため、勤務先への無断欠勤や早退などが発生し、Aの親族はBからの暴力が原因と理解し警察と共にAを救い出すことに成功しました。
Bに対しては接近禁止令を出し、Aに2度と近寄らないように誓約書も書かせ、Aは実家の長崎県へ戻りました。
その後もAに対しての執着は続き、Aを取り戻すためにBはAの友人らに脅迫メールを送信しました。
それを知ったAは再度警察へ相談し、Bは実家の三重県に連れ戻される事になりました。
その後、友人ではなくAの家族に対して脅迫メールを送りました。
Aの家族によってAが連れ戻されたと思い込んでいたため、憎悪と怒りをAの家族へ向けて行ったのです。
実家に戻ったBですが、実家では自身の父親を殴り警察を呼ばれました。
被害届を出さないように父親に頼んだものの拒まれた結果、「家族にも見放された、もうAしかいない」と思い込み、Aの実家へと向かったのです。
そこで住居へと侵入し、怒りのままにAの母親と祖母を殺害し逮捕となりました。
その後、判決で死刑が確定したBですが、AやAの親族には心の傷が一生残る事件となりました。
まとめ
この事件は現在で約10年が経過しましたが、決して風化させてはいけない事件です。
このような常軌を逸した人間は残念ながらいなくなる事はありません。
こういった事件が起きる度に法改正は進んでいきますが、それでも防げない事件が起きてしまいます。
君子危うきに近寄らずという言葉を忘れず、人となりやその人のバックグラウンドが分かるまで、あまり近寄らないようにすることが賢明な選択となるでしょう。